BtoBのWebサイトで「お問い合わせフォームはあるのに反応が少ない」「資料請求につながらない」という悩みを抱える企業は少なくありません。
原因は、フォームの設計や配置だけでなく、対応の仕方にあることも。
本記事では、CVR(コンバージョン率)を改善するための具体的なチェックリストとともに、実際に成果につながった改善事例をご紹介します。フォームだけでなく、「接客対応」まで見直すことで、成果を大きく変えることが可能です。
BtoBフォームでよくあるCV失敗パターン

BtoBサイトに設置されているフォームは、「お問い合わせ」や「資料請求」など、見込み顧客との最初の接点として非常に重要な存在です。しかし、フォーム設計や対応方法に問題があると、せっかくの見込み客を逃してしまう結果につながりかねません。
ここでは、BtoBフォームでよくあるCV(コンバージョン)失敗の典型的なパターンを3つ紹介します。
入力項目が多すぎて離脱されている
BtoBフォームでは、営業活動の効率化や精度の高い情報を得るために、つい多くの項目を求めてしまいがちです。
たとえば、以下のようなケースがよく見られます。
入力項目 | 営業側が求める理由 | ユーザーが感じる心理的ハードル |
氏名 | リードを個別に管理し、後工程での照合がしやすい | 匿名で情報収集したい初期段階では抵抗がある |
メールアドレス | 資料送付や後日のフォローアップに必須 | メールが来ること自体にプレッシャーを感じやすい |
会社名 | 企業属性によるリード分類や営業戦略に必要 | まだ比較検討段階なので特定されたくない |
部署名 | 担当部署を知ることで適切な営業担当を割り当てられる | フォームで詳しく入力する必要性を感じづらい |
電話番号 | 営業からの直接連絡で素早くフォローしたい | いきなり営業電話が来る不安がある |
導入予定時期 | 案件化の見込みを把握し、優先度を決定できる | 導入は未定のため、正確に答えるのが難しい |
予算規模 | 受注可能性の高い案件を選別しやすくなる | 価格感をまだ掴めておらず、記入への抵抗が強い |
担当者の役職 | 決裁者かどうかを把握してアプローチを調整したい | 自身の情報が深く記録される不安がある |
これらは営業側からすれば「できるだけ情報が欲しい」と考えてしまうのも無理はありません。しかし、訪問者からすると“まだ資料を見たいだけ”の段階で、ここまでの入力は心理的ハードルが非常に高いのです。
特に初回接触の段階で「役職や予算まで入れなければならない」となると、多くのユーザーはフォームから離脱してしまいます。
入力途中の不安・疑問に対応できていない
入力項目が少なくても、もうひとつの落とし穴は「入力中の不安や疑問が解消されないまま放置されていること」です。
たとえば、以下のような不安を抱えるユーザーは意外と多くいます。
- 「このフォームを送信したら、すぐ営業電話がかかってきそうで少し身構えてしまう」
- 「導入予定時期って決まってなくても入力しないといけないの?」
- 「担当者名って、私じゃなくて上司の名前のほうがいい?」
こうしたちょっとした疑問に対して、フォーム上で適切な補足説明がなかったり、リアルタイムで相談できる窓口がなかったりすると、「気になるけど誰にも聞けない」状態に陥り、離脱につながるリスクが高まります。
特にBtoBでは、入力内容が営業接点や見積条件に直結するため、慎重になる担当者も多く、わずかな不安がコンバージョンロスの要因になってしまいます。
「資料請求」など一択しかないフォーム構造になっている
BtoBのフォームで多く見られるのが、「資料請求」や「お問い合わせ」などアクションが一つしか選べない構造です。
しかし実際の訪問者には、さまざまな温度感の違いがあります。
たとえば、
- 「サービスに興味があるけど、まずは軽く話を聞いてみたい」
- 「導入事例だけ先に知りたい」
- 「他社比較の材料として情報を集めている段階」
といったライトなニーズも数多く存在します。
こうしたユーザーに対して「資料請求しか選べません」「問い合わせフォームしかありません」となると、自分に合った導線がない=離脱の要因になってしまいます。
できるだけ早く情報が欲しいと考えているユーザーにとっても、「フォームを送信して、担当者からの連絡を待つ」という流れはタイムラグがありすぎて非効率に感じられるかもしれません。
BtoBサイトのフォーム改善で注意すべきポイント【チェックリスト付き】

「入力項目を減らすだけ」では、フォームのCVR(コンバージョン率)はなかなか上がりません。BtoBの問い合わせフォームは、見込み客との最初の接点であると同時に、営業成果に直結する重要なコンバージョンポイントです。
ここでは、フォーム改善に取り組む際にチェックすべきポイントを「設問内容」「UI・導線」「設置場所・文言」の3カテゴリに分けて解説します。
見直しの際に活用できるチェックリスト形式でまとめています。
設問・入力項目に関するチェックポイント
項目数は最小限か?
BtoBだからといって、最初から詳細な情報を求めすぎるのは逆効果です。必要最低限の情報だけに絞ることで、入力のハードルが下がり、離脱を防げます。
例: 初回接点では「氏名・会社名・メールアドレス」程度にとどめ、追加情報は商談以降でヒアリングする形が理想的です。
部署名・導入予定時期など、本当に必要か?
部署名や導入予定時期といった情報は、営業上は求められますが、ユーザーが提供に抵抗を感じる場合があります。これらの情報がBtoBのフォーム項目として本当に必要か、改めて検討することが重要です。
後からでも取得できる情報は極力カットしておくのが無難です。
スマートフォン入力も配慮されているか?
意外と見落とされがちなのが、スマートフォンでの入力体験です。BtoBであってもスマートフォンからフォームを開くケースは増えており、
- 入力欄が小さくて見にくい
- フリック操作しにくい
- 画面が途中で切れてしまう
といった不便があると、それだけで離脱率が高くなります。レスポンシブ対応とモバイル用のUI最適化は必須と考えましょう。
UI・導線に関するチェックポイント
エラーメッセージはリアルタイムで表示されるか?
「送信後にまとめてエラーが出る」仕様は、ユーザー体験としてストレスが大きいです。
入力ミスや未記入項目は、リアルタイムで丁寧にフィードバックする設計にしましょう。
また、エラー文言も「入力してください」だけではなく、理由や期待する形式を明記することで安心感を与えられます。
CTAボタンが明確かつ視認性が高いか?
CTA(Call To Action)ボタンは、フォーム送信の最後のひと押しです。ボタンの色・サイズ・文言が目立たず、押しづらいデザインになっていないかを確認しましょう。
おすすめは、
- 色はサイト全体とコントラストのあるもの
- テキストは「送信」よりも「無料で相談する」「資料を受け取る」など具体的なアクションを表現
です。
離脱率が高いページからの導線は適切か?
フォームに直接訪れるユーザーだけでなく、他ページ(サービスページや料金ページなど)から遷移する導線にも注目しましょう。
たとえば、よく読まれているコンテンツや離脱が多いページに、「不安や疑問が解消できる」導線を挟めばCVに貢献します。
設置場所・文言に関するチェックポイント
フォームへの導線が目立つ位置にあるか?
「導線が見つけにくい」という理由でCVを逃しているケースも少なくありません。 特にスクロールしないとCTAが見えないページや、メニュー階層が深すぎる場合は注意が必要です。
ファーストビューやページ末尾など、見込み客の関心が高まるタイミングに自然と目に入る配置を意識しましょう。
CTA文言が“問い合わせ前提”になっていないか?(例:「まずはご相談ください」など)
「まずはご相談ください」「今すぐお問い合わせを」といった文言は、営業される前提を想起させてしまい、敬遠される可能性があります。
より柔らかく、相手の状況を尊重した文言に変えると、心理的ハードルを下げられます。
例:
- 「事例資料を見てから検討したい方はこちら」
- 「導入可否の目安を知りたい方に」
- 「○○についてよくある質問を見る」
EFOだけでは足りない?対応力まで含めた改善のすすめ

エントリーフォーム最適化(EFO)は、フォームのCVR改善において有効な手段です。しかし、フォームの見やすさや使いやすさを整えただけでは、「本質的な改善」にはつながらないケースも増えています。
特にBtoB領域では、ユーザーの行動温度や検討フェーズの複雑さに対応するには、「その場で疑問や不安を解消できる仕組み」が必要です。
フォームに来た時点で温度感の高い見込み客かもしれない
フォームにアクセスし、入力を開始するユーザーは、少なくとも「興味・関心がある」状態です。つまり、その時点で購入や相談を検討し始めている段階にある可能性が高いのです。
しかしこの段階で、
- 「送信しても連絡が来るのか不安」
- 「導入コストについて少し確認したいだけ」
- 「営業電話がかかってきそうで抵抗がある」
といった理由で手を止めるユーザーも少なくありません。
入力途中の迷いが離脱の原因になることを考えると、「フォーム改善=画面設計の改善」だけでは不十分であり、対応力という新たな視点が不可欠です。
OPTEMOのような「リアルタイム接客」で疑問を即解消できる
フォーム入力中のユーザーの行動をリアルタイムで把握し、即座にアプローチできるツールがOPTEMOです。
OPTEMOは、チャットボットではなく、有人対応のチャットツール。訪問者の行動(ページ遷移、スクロール量、滞在時間など)を可視化し、「今、この人は何に迷っているのか?」を営業やサポート担当がリアルタイムで把握できます。
たとえば、
- 料金ページを3分以上閲覧している
- フォームに入力しているが「導入時期」で止まっている
- CTAボタン付近で動きが止まっている
といった迷っているサインを検知し、担当者がチャットで「ご不明点などあればすぐにお答えします」と自然に声をかけることで、不安をその場で解消し、離脱を防げます。
これは、チャットボットのように定型文で返すものではなく、人間だからこそできる会話の余白を活かした提案やヒアリングが可能であり、商談につながる確率も高くなります。
ワンクリックで音声通話も開始可能、事前準備不要
さらにOPTEMOには、ツール不要・個人情報不要でその場で通話ができる機能があります。
通常、問い合わせフォームやオンライン商談は、
- 個人情報の入力
- 担当者との日程調整
- 通話ツール(Zoom, Meetなど)のURL発行・参加
といった複数のステップを経る必要があります。しかし、この流れの中で離脱が起こるポイントが非常に多いのが実情です。
OPTEMOではこれらの手間をすべて省略し、「今すぐ話したい」という温度感の高いユーザーに対して、ワンクリックで音声通話を開始できます。
- ダウンロード不要
- URL共有不要
- メールアドレス入力不要
こうした手軽さが、「検討中だったユーザー」を「即時CV」「即商談」に変える強力な武器となっています。
実際に成果につながった「フォーム改善×OPTEMO活用事例」

OPTEMOは、業界や業種を問わずリアルタイム接客で成果を上げており、フォーム改善との組み合わせで多くの企業がCV向上を実現しています。ここでは代表的な2社の成功事例を紹介します。
人材業界の商談化率90%達成を支えたリアルタイム接客

テックオーシャン様では、WEBサイト訪問者とのリアルタイムな接点を創出し、リード獲得数を向上させるためにOPTEMOを導入しました。当初は効果への半信半疑もありましたが、実際に運用を重ねる中で、確かな手応えを感じるようになり、現在では営業活動において欠かせない存在となっています。
導入のきっかけは、WEBサイトからのお問い合わせ数を増やしたいというシンプルな課題感でした。これまでチャットツールの導入経験がなかったことから、効果に確信は持てなかったものの、「試してみる価値はある」という期待感のもと導入が決定しました。
軌道に乗せるまで試行錯誤を重ね、訪問者の心に響く声かけやタイミングを検証。その結果、運用開始から約1ヶ月で安定した反応を獲得し、温度感の高い新規商談を確実に獲得できる状態へと繋がりました。
OPTEMO経由のリードは、商談化率・受注率ともに非常に高く、2件に1件は受注に至るという実績を記録。まさに、従来の問い合わせチャネルでは逃していたような「今すぐ話したい」顧客との接点を生む手段として、営業ファネルの中でも重要な役割を果たしています。
人材業界では、人事担当者が日中は面接対応などで忙しく、外部との連絡が難しいケースが多くあります。OPTEMOなら、訪問者が自分のタイミングでサイト上から相談できるため、ストレスなくコミュニケーションが成立します。さらに、複数サービスを比較・併用する前提で動く人事担当者と、検討初期の段階から接点を持つことができる点でも競争優位性が高いといえます。
実際に、チャットで複数質問されたお客様が、最終的に「検討している」と自ら意思表示し、企業名、担当者名、連絡先まで自然に提供してくれたケースがあります。このように、チャットで丁寧なコミュニケーションを重ねることで信頼が生まれ、個人情報の取得にまで繋がるのは、チャットならではの大きな成果と言えるでしょう。
また、OPTEMOではレスポンスが速いため、当初は「AIかと思った」と言われることもありましたが、会話が進むうちに顧客側が敬語に変化し、人間が対応していると実感したことでより深い信頼が生まれたことも印象的でした。今後は、担当者のアイコン表示なども工夫し、より“人間味”を強めていく予定です。
マーケティングチームとインサイドセールスとの連携にも好影響がありました。どの顧客にアプローチすべきかをマーケ側が設計し、何を話すかを営業側が対応する。OPTEMOはこの橋渡し役となり、全体の改善スピードを加速させる存在になっています。
導入3か月でROI300%達成。資料請求“前”の潜在顧客を商談化

建設業界向けクラウドサービス「ANDPAD」を提供するアンドパッド様では、OPTEMO導入3か月でROI300%を達成。資料請求などのアクション前の“潜在層”にアプローチできたことが成果のカギとなりました。
もともと商談作成数をKPIに掲げていた同社では、既存チャネルだけでは目標達成が難しいという課題感から、新たな施策を模索していました。OPTEMOは、資料請求前のユーザーにもリーチできるという点で「第二・第三の矢」として注目され、導入が決定。
大変喜ばしいことに、OPTEMOはSEOや広告経由を含む全てのチャネルの中で、最も多くの受注を獲得しました。
さらに、既存ユーザーからの問い合わせに対しては、チャット内容をもとにアップセル・クロスセルが発生するなど、想定外の成果も生まれています。全体のROIは3か月で300%を超え、1〜2年分のコストをすでに回収している状況です。
OPTEMOを通じて温度感の高いユーザーに即時で対応できたことが、リードタイム短縮にも寄与していると分析。LP上でコミュニケーションを取ることで、検討フェーズを早められる点が高く評価されています。
マーケティングとインサイドセールスがOPTEMOという共通のツールを活用することで、共通の目標を意識しやすくなり、社内の連携もより強固に。タグ別の分析や日々のPDCAも活発に回しており、成果創出のサイクルが加速しています。
今後は、チャットだけでなくOPTEMO上でのオンライン商談など、さらに一歩踏み込んだ活用を視野に入れており、チーム全体のスキルアップにもつなげていく方針です。
OPTEMOの価値は「ただの問い合わせ窓口」ではなく、「温度感の高い顧客との対話を最大化する営業ツール」であること。フォーム改善と合わせて導入することで、“検討している今”を逃さず掴む動きが可能になります。
まとめ

フォーム構造やUIの見直しはもちろん重要ですが、最もコンバージョンが発生しやすいのは、ユーザーが実際に入力を迷っている“その瞬間”です。そのタイミングで適切な対応ができるかどうかが、CVRの向上を大きく左右します。
OPTEMOのような有人チャットツールであれば、フォーム入力中のユーザーにリアルタイムで声をかけ、その場で疑問や不安を解消することができます。これにより、途中離脱を防ぎながらスムーズにCVへと導くことが可能です。
この記事で紹介したチェックリストを活用し、フォーム自体の構造改善に加えて、「対応力」まで視野に入れた改善を実施していきましょう。
OPTEMOを導入すれば、匿名ユーザーにもリアルタイムでアプローチでき、商談獲得単価の削減や営業効率の向上が期待できます。
以下の資料では、OPTEMOの具体的な機能や活用事例をさらに詳しく紹介しています。ご興味のある方は、ぜひこちらからご確認ください。