最終更新日: 2024.6.25

インサイドセールス研究会2024年6月例会レポート

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株式会社OPTEMOが運営しているインサイドセールス研究会というコミュニティで毎月オフラインイベントを開催しております。6月に開催されたイベントの内容について、より多くの皆様に知っていただく機会となることを願い、イベントレポートを作成しました。

今回のレポートは、2024年6月13日(木)に渋谷に位置する千葉道場コミュニティスペースで開催されましたインサイドセールス研究会の内容をまとめておりますので、ぜひご覧ください。

インサイドセールス研究会について

インサイドセールス研究会は、『会社を超えてインサイドセールス同士が繋がり「師と友」を作れる場』として株式会社OPTEMOが運営しているコミュニティです。

インサイドセールスという業務の性質上、社外での横の繋がりが少ないという声を受け、2023年3月からこのコミュニティの運営を始めました。毎月1回、特別なゲストを迎えて実践的なノウハウを提供しています。また、Facebookのグループで情報発信もしており、誰でも無料で参加できます。

https://j-tamas.com/lp/is_ken

今回のテーマ

今回のイベントでは、株式会社ログラス エンタープライズ統括部部長の髙橋様(@yuto_1933)をゲストにお迎えし、「トップセールスから見た背中を預けたいインサイドセールスとは?」をテーマで講演いただきました。モデレーターはOPTEMO代表の小池桃太郎(@MomotaroKOIKE)が務めました。

今回のインサイドセールス研究会へのお申し込みは、合計で47社60名でした。

髙橋様ご講演

今回のご講演では、「FSから見てイケてるISとは」「FSをボコボコにするISになる方法」といったテーマでお話いただきました。

FSとISの見せかけの力関係を打破するために必要なことは何かをお話しいただき、IS研究会史上最も質疑応答が盛り上がった回となりました。

背中を預けたいISとは

FSからみて信頼できるISに必須の条件として、「減点がないこと」「嗅ぎつける能力を持つこと」の2点をご紹介いただきました。

減点がない

極めて基本的なことながらも、意外と多くの方が減点要素を無くしきれていないと、髙橋様は語られています。

誤字脱字に関して言えば、「宜しくお願い致します」と、きちんと開かずに漢字で書いてしまう、役職ごとのCCの付け方への配慮がないといったことが、減点ポイントとなってしまいます。

電話をかける時間に関しては、お昼休みや会議の集中する月曜午前を避けるのはもちろん、週次ノルマのために金曜の夕方に電話をかけまくるのもご法度とのこと。

多くの方が早く帰るためにタスクを増やしたくないと考える金曜夜に架電することは「リードを殺す」ことに繋がります。相手の時間感覚に合わせて電話するのが重要だとお話されていました。

また、SaaS系サービスに関しては、プロダクトの触り方がわからない/デモができないISも減点対象とのこと。

「プロダクトすら触れないならいったい何を伝えているのか、という話。そういう人に限って『効率よくアポを取る方法』等の営業本を机の上に置いているが、注力するべきはそこではない」と語られていました。

質のいいアポイントを獲得する営業代行のパートナー企業でも、「デモを触らせてください」という意見が見られるそうです。デモに触れるほど商品に関する理解度が高いISは申し送りとのずれが生じにくく、FSからみても非常にありがたい存在なのだとお話されていました。

嗅ぎつける能力

嗅ぎつける能力、すなわち情報網を広く張り、アポイントを獲得する能力の存在も、信頼獲得に欠かせないとのことでした。

このテーマに関して、ログラスにて髙橋様がバディを組んでいる中山様の事例をお話しいただいています。

業務の傍ら「関西ベンチャーフレンドリー宣言」という取り組みの情報を発見し、髙橋様の対応範囲内の加盟企業をリスト化。コンタクトを取った結果、相手企業の内部情報を確認できる非常にいいアポイントにつながったとのことでした。

この嗅ぎつける能力は電話以外の媒体も柔軟に使いこなす点もポイントで、中山様は電話ではなく手紙やメールを活用しアポイント獲得につなげているそうです。

中山様はこのほかにも

・独自のアカウントプランを作成する

・バディである髙橋さんのパフォーマンスを確認し、出力を調整する

・会議の有無に関するレベルまで行動方針を提案する

といったアクションも実施されており、「自分がもう一人いたらやりたいこと」を代わりにしてくれる存在として絶大な信頼をおいている、とお話されていました。

FSをボコボコにするISとは

「FSに食ってかかり、ボコボコにしてしまうISが一番信頼できる」髙橋様は2日に1回のペースで、ISチームの方にそう周知しているそうです。

ISを若手が担当し、キャリアアップの後にFSに転向するという風潮が現在存在しており、「FSが上、ISが下」という認識がIS自身にも浸透しているのは非常にまずい状態だとお話されています。

そういった状況を打破するためにISはFSをボコボコにする必要があるが、とはいえFSも(ビジネス的)攻撃力が高い人が多く、無策で立ち向かうとこちらがボコボコにされてしまう。それゆえに、ISは武器を持つ必要があると語られました。

ドメイン知識、プロダクト知識がFSよりある

髙橋様の実例として、絶対取れると確信していたアポイントを落としたFSに対して、商談動画を確認したうえで「なんでこのデモやってないの?」「この説明なに?」「なんでお客さんのこのワード無視しているの?」とボコボコに改善点を指摘した結果、それ以上言われたくない一心でFSのパフォーマンスも向上したことがあったそうです。

プロダクトの知識獲得のためには、ISと言えどFSとして活動し、お客さんの前でデモを用いて話をする経験が重要とのこと。自分で一度商談から受注までやり通してみると、商談を落とすFSに対する憤りが生まれてくるのだ、とお話しされていました。

売り上げを見ている

FSに食ってかかるISは、アポイント獲得の有無で一喜一憂するのではなく、売り上げや会社の成長を見ているとのこと。

ISチームに「あなたの取ったアポイントで今期いくらの売り上げを作れていますか」と確認したところ、正確に答えられたのはわずか数名のみだったそうす。

自分が取れたアポイントで売り上げをいくら作れているのか、周りの人はいくら作っているのかを把握している人は、アポイントはゴールではなく始まりでその動向に応じてFSコミュニケーションが取れるよつになるとお話しされていました。

食ってかかれる

食ってかかること自体にストレスが発生するので全員に推奨する訳ではないが、「なんでこの商談落ちたんですか」「こういう仮説ぶつけましたか」「これは刺さりましたか」という対話を行うのは非常に大切だとお話しされています。

マネージャー同席のうえ、言いたいことを建設的に言う場を用意するのは望ましいし、マネージャーサイドもFSのマネージャーに対して「ISが下になるようなコミュニケーションを取らないよう、そちらからも言ってくれ」と伝えていくべきだと語られていました。

質疑応答

今回のIS研究会では非常に多くの質問を頂きました。質疑応答から何点か抜粋し、お伝えいたします。

 

FSをボコボコにできるISをどうやって採用・教育していますか?

FSをボコボコにするISの素質として、好奇心旺盛であることが挙げられ、当たり前に自分の枠を超えられる人がISに向いていると髙橋様はお話しされています。

そういった人を見分けるため、面接時にモチベーショングラフを書かせて、どういったタイミングでテンションが上がるのかを確認し判別しているとのこと。また、多趣味な人は優秀な傾向があるとも語られていました。

面接以外に行動で見るポイントとしては、目的を説明し人の時間をきれいに奪える人は素質があると考えているそうです。

教育方針に関しては、「デモを触ってみない?」とこちらから水を向け、知識量でFSをボコボコにできるように育成しているとのことでした。

ISとFSの連携で得られるメリットは?

グループで攻略ができることがメリットであるとお話しされています。

自分一人で活動していると、どうしても目の前の受注に対する優先順位が高くなり、長期的な開拓につながるTODOが進めづらい。そのような状況でも、ISとの連携によって長期的なパイプ作成をグループ単位で行えることが利点であるとのことでした。

交流会の様子

ご講演および質疑応答が終了し、第二部の交流会がスタートしました。インサイドセールス研究会の交流会では、毎回「新しい体験を提供する」というテーマのもと、参加者に特典としてちょっとした品物やサービスをプレゼントしています。

今回は、食×ITのスタートアップとして、フードサプライチェーンの問題を解消されている株式会社ukkaさまの商品で、八天堂とコラボしファミリーマートで販売中の「八天堂 冷やして食べるとろけるくりーむパン 福島県産もも」をご用意しました。

最後に

全てを載せきれないのが残念ですが、終了後にXやLinkedInに多くの感想をお寄せいただきました。中には、当日の内容を長文で書き起こしてくださる方もおり、非常に嬉しいです。OPTEMO一同、すべての感想に目を通しています。

また、今回素晴らしい会場を提供してくださった千葉道場様に心から感謝申し上げます。

次回予告

次回のインサイドセールス研究会は、株式会社EVeM Marketing Directorの富家翔平様をゲストに迎え、7月18日(木)18:00-21:00に渋谷で「マーケ×ISでともに学ぶマーケティングの実践ワークセッション」というテーマで開催します。

従来の研究会とは異なり、2人1組で参加していただくワークショップが多めの回になります。審査制で15社30名限定参加とさせていただきます。

▼参加申し込みはこちらから
https://lp.optemo.co.jp/iscomunity_20240718

次回のインサイドセールス研究会で多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。

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