最終更新日: 2024.8.5

インサイドセールス研究会2024年7月例会レポート

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株式会社OPTEMOが運営しているインサイドセールス研究会というコミュニティで毎月オフラインイベントを開催しております。7月に開催されたイベントの内容について、より多くの皆様に知っていただく機会となることを願い、イベントレポートを作成しました。

今回のレポートは、2024年7月18日(木)に渋谷に位置する千葉道場コミュニティスペースで開催されましたインサイドセールス研究会の内容をまとめておりますので、ぜひご覧ください。

インサイドセールス研究会について

インサイドセールス研究会は、『会社を超えてインサイドセールス同士が繋がり「師と友」を作れる場』として株式会社OPTEMOが運営しているコミュニティです。

インサイドセールスという業務の性質上、社外での横の繋がりが少ないという声を受け、2023年3月からこのコミュニティの運営を始めました。毎月1回、特別なゲストを迎えて実践的なノウハウを提供しています。また、Facebookのグループで情報発信もしており、誰でも無料で参加できます。
https://optemo.co.jp/lp/is_ken

今回のテーマ

今回のイベントでは、株式会社EVeM Marketing Directorの富家様(@fuke_tomiya)をゲストにお迎えし、「マーケ×ISでともに学ぶマーケティングの実践ワークセッション」をテーマで講演いただきました。モデレーターはOPTEMO所属の竹田(@Toy_optemo)が務めました。

今回のインサイドセールス研究会は、ワークショップ形式という事を鑑みて参加枠を15社30名限定とさせていただいております。厳正な審査の元、15社の皆様にご参加いただきました。

富家様ご講演

今回のご講演では、今年6月26日に富家様が出版された書籍「最高の打ち手が見つかるマーケティングの実践ガイド」を人数分ご用意しました。

本書籍をベースに、「キーポイントマップ」「⾒直しポイント」を活用し、課題整理・打ち手確認につなげるワークショップを開催いただきました。

マーケティングとISのペアでのディスカッションをベースに、自社で明日から取り組むべきアクションを見出していくという、他に類を見ない形式。

様々なワークを通して会場も非常に盛り上がり、議論と発見に満ちた研究会となりました。

キーポイントマップとは

今回のワークショップでは、キーポイントマップを活用して、自社の状況を構造的に捉えるワークを行いました。事業活動の瞬間瞬間をスナップショット的に確認し、何が起きているのかを把握することで、KGI‧KPIの設定やボトルネックの特定などに役立てることができると、富家様は語られました。

BtoBマーケティングのポイント

BtoBマーケティングに取り組まれる企業が増加したことにより、

・施策やコンテンツのコモディティ化
・マーケターに求められるスキルの多様化と高度化

が挙げられると、富家様は指摘します。

こういった状況下では、マーケティング施策が担う「コンテンツを通じたポジティブな認知」だけではなく、ISが行う「対話による⼈間的な関係性構築」により成果を創出していくことがカギを握るとのこと。

「あらゆる施策が一般化しつつある今だからこそ『対話』の持つ価値が高まっている」、そう富家様は語られていました。

個別最適化の弊害

「事業に貢献する」という最重要目的のため、殆どの会社では役割分担を実施し業務を行っています。しかし、分業体制はすべての企業に適したものではないため、目標の差異による役割間での摩擦・トラブルといった「個別最適化の弊害」が生まれるのだと、富家様は指摘されています。

この「個別最適化の弊害」は、分業を行う以上、人間関係や規模の大小に関係なく発生してしまうものなのだそうです。

ワークショップ内でのディスカッション後、対策として

・関係者全員で追いかける共通のKGI を持つこと
・⾃分たちのメインのKPI よりも1つ後⼯程のKPI を持つこと

の2点が、「個別最適化の弊害」を予防するポイントであると語られていました。

これにより、⾃分たちの管掌範囲ではない領域においても、対等に議論ができるようになる事が重要なのだそうです。

3つの壁を超える

我々人間はいわば 「感情を持ったリソース」であり、頭では合理的に理解できても、会話相手の好き嫌いで意思決定が変化してしまう、そう富家様はお話されていました。

組織内で仕事をする中で、こういった事象を乗り越えていくために、「理解の壁」「感情の壁」「合意の壁」という3つの壁を乗り越える必要があるのだそうです。

弊害となっている壁が何なのかによって、取るべきアクションは変化するので、時には資料作成よりも一緒にお茶に行く方が、アクションとして有効になり得るのだと、富家様は語られていました。

役割意識の弊害

続いて、「キーポイントマップのテーマ別に事実を主観ベースで書き出し、自社のパートナーと共有する」というワークを実施。

本ワークを通して、「役割意識が組織の実⾏⼒を弱めてしまうこともある」というポイントを富家様にご指摘いただきました。

与えられた役割を意識するあまり、「事業に貢献する」という最大目的を見失わないよう心がけるとともに、別役割の担当に見える領域においても、気付きの共有や疑問の投げかけを積極的に行うことが重要とのことです。

見直しポイント活用

最後のワークとして、「見直しポイント」を確認しながら、どんな課題にどのようなアクションを実⾏するかを書き出すワークを実施。

「打ち手策定では社内ルールや予算に気を付けがちですが、今回は 『一番本当にやるべきことはどれか』を考えることがポイント。『実行できるかどうか』ではなく『成果にどれだけインパクトを出せるか』を重視しましょう」と、富家様はお話されていました。

質疑応答

ワークショップ終了後の質疑応答では、富家様ご提案の各机ごとに質問者を決定する「強制質疑応答システム」を活用することで、非常に多様な質問が飛び交う時間となりました。

研究会の中に出てきた質問と富家様の回答を、2点抜粋してご紹介いたします。

リードクオリファイに関して

質問:

リードを精査する際に機会損失を懸念した結果、対象外にできる範囲が非常に限られてしまいます。精査のポイントに関してアドバイスを頂きたいです。

富家さん回答:

優先順位をつけることが重要です。対象外ではないがターゲットでもない企業に関しては、顧客との関係性の観点からフォローの優先順位を付けたうえで判断するのが有効かと考えています。

加えて、対象外とする条件を設定したのちに「規模的に対象外企業でも役員であればOK」といった「特例条件」を設定することも、機会損失の防止に効果的です。

状態目標の設定

質問:

共通のKGI設定の重要性に関してはとても共感しましたが、「あるべき論」というのはなかなかメンバーに浸透しづらいところがあります。メンバーの納得感を高める方法を教えてください。

富家さん回答:

定量目標を追うという事自体に納得感やモチベーションを感じられる人はそれでよいですが、そういう人ばかりではありません。「定量目標を達成しているチームの状態目標」を設定する事で、成長のための道筋が考えやすくなります。

例えば、30件の商談獲得という定量目標が達成できる状態として「月に2回、1からウェビナーを企画して実行できる」という状態目標を設定します。そのメンバーが「自分自身の成長にはすごくモチベーションがあがるタイプである」とするなら、ウェビナーの担当者としての成長目標とそのロードマップを伝えることで「当事者が数字を追っている自覚はないがチームとしては数字を追えている」という状況を作ることが可能になります。

交流会の様子

講演および質疑応答が終了し、第二部の交流会がスタート。

ワークショップの内容を共有する中で、笑顔のこぼれる時間となりました。

最後に

全てを載せきれないのが残念ですが、終了後にXやLinkedInに多くの感想をお寄せいただきました。中には、当日の内容を長文で書き起こしてくださる方もおり、非常に嬉しいです。OPTEMO一同、すべての感想に目を通しています。

また、今回素晴らしい会場を提供してくださった千葉道場様に心から感謝申し上げます。

次回予告

次回のインサイドセールス研究会は、スマートキャンプ株式会社の阿部慎平様をゲストに迎え、8月23日(金)19:00-21:00に渋谷で「今改めてインサイドセールス組織のROI最大化に向き合う」というテーマで開催いたします。

阿部様ご出版の書籍「最高の成果を出し続けるインサイドセールス組織の作り方」を当日来場の先着30名分ご用意しておりますので、お申し込みはお早めに!

▼参加申し込みはこちらから:
https://share.hsforms.com/1N7_aoox0TmiP-PVBTm-z0Qcqns4

次回のインサイドセールス研究会で多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。

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