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  • インサイドセールス研究会2026年5月例会レポート

公開日
2026.06.05

株式会社OPTEMOが運営しているインサイドセールス研究会というコミュニティでは、毎月オフラインイベントを開催しております。5月に開催されたイベントの内容について、より多くの皆さまに知っていただく機会となることを願い、イベントレポートを作成しました。

今回のレポートでは、2026年5月20日(水) に渋谷に位置する千葉道場コミュニティスペースで開催されたインサイドセールス研究会の内容をまとめております。ぜひご覧ください。

インサイドセールス研究会について

インサイドセールス研究会は、『会社を超えてインサイドセールス同士がつながり「師と友」を作れる場』として株式会社OPTEMOが運営しているコミュニティです。

インサイドセールスという業務の性質上、社外での横のつながりが少ないという声を受け、2023年3月からこのコミュニティの運営を始めました。毎月特別なゲストを迎えて実践的なノウハウを提供しています。また、Facebookのグループで情報発信もしており、誰でも無料で参加できます。

https://optemo.co.jp/lp/is_ken

今回のテーマ

今回のイベントでは、株式会社マーケティングコミットの吉田 博騎様をゲストにお迎えしました。「カンファレンスのリードは商談化しないは本当か?〜イベント設計×ISオペレーションの最適解〜」というテーマで登壇していただきました。

モデレーターはOPTEMO代表の小池桃太郎(@MomotaroKOIKE)が務めました。

吉田様ご講演

吉田様(@B2Bpirorikin)が代表取締役社長を務める株式会社マーケティングコミット(https://marketingcommit.com/)は、BtoB企業特化のオンラインイベント運営・インサイドセールス代行(SDR/BDR)・CRM構築支援(HubSpot・Salesforce)を手がける支援会社です。

吉田様のキャリアは、2020年にBtoBマーケティングのコンサルティングおよびBPOを展開する企業へ入社したところからスタートしました。入社1年目にして新人歴代最高売上を更新し新人賞を獲得、続く2年目には第3・第4クオーターMVPと年間MVPに加えて最速で課長に昇格したそうです。2023年に独立して株式会社マーケティングコミットを立ち上げ、現在は4期目を迎えています。

当日のイベントでは、以下のトピックについてお話しいただきました。

  • マーケティングコミットの事業概要
  • 共催型カンファレンスの概要と実績
  • カンファレンス設計でやってよかったこと【ベスト3】
  • フォロー設計でやってよかったこと【ベスト3】
  • 使用ツールについて

マーケティングコミットの事業概要

冒頭にて、吉田様が代表を務める株式会社マーケティングコミットの概要と事業領域についてご紹介いただきました。

マーケティングコミットは「このチームがいてくれてよかった」というコンセプトを掲げるBtoBマーケティング・セールス支援会社です。2023年に設立され、現在は4期目に入っています。主な支援領域は、共催型カンファレンス支援、インサイドセールス代行、CRM構築支援の3つで、大手IT・人材・SaaS系企業を中心に支援を展開しているとのことです。

共催型カンファレンスの概要と実績

近年リード獲得の施策として注目を集めている共催型カンファレンスについて、その位置づけと同社の実績が共有されました。

共催カンファレンスとは、自社の事業領域と類似する企業を招いて、1つのオンラインイベントを開催する形式を指します。吉田様はフリーランス時代から4年間にわたり共催型カンファレンスの支援を続けており、累計開催回数は72回、2026年2月時点での申込累計は約4万人を超えるとのことです。

直近では、初のシグネチャーイベント「THE COMMIT」が5月13日から15日にかけて開催されました。商談化率はコンセプトやターゲット設計、その後のISフォロー体制といった複合的な要因に左右されるものですが、開催からわずか7営業日で27件のアポイントを獲得しています。

「THE COMMIT」の詳細はこちら

https://marketingcommit.com/seminar/1601/

カンファレンス設計でやってよかったこと【ベスト3】

自社および支援先のカンファレンス運営において特に効果が高かった施策を、ランキング形式で紹介いただきました。

第3位:登壇回数を増やす

3位に挙げられたのは、同一企業の登壇回数を増やす施策です。1日に複数社が登壇するイベントでは、視聴者の注意が分散しやすい傾向にあるといいます。吉田様が支援する企業のケースでは、同一企業の登壇回数を1回から3回に増やしたところ、アポイント数が増加したそうです。

要因としては、1日の中で視聴者との接触回数が増えること、そして複数回登壇することで異なる角度からの訴求が可能になる点を指摘しました。

第2位:幕間にCMを流す

2位は、セッション間の休憩(5~10分)にCMを挿入する施策です。CMの有無によって、その後のISからの接触受容率が変わってくると吉田様は語ります。さらにアーカイブ動画にもCMが含まれるため、イベント終了後に参加者が社内で共有する際にも自動的に露出が増えるという副次効果が生まれます。

「THE COMMIT」開催中には、司会がCMの放映を告知したうえでチャットにLPリンクを投稿したところ、会期中に資料請求のコンバージョンが発生したそうです。

第1位:年に数回開催する

1位に選ばれたのは、カンファレンスを年に数回継続的に開催することでした。マーケティングコミットでは12ヶ月で5回開催し、すべての受注経路をCRMで計測されています。

その結果、年間新規売上のおよそ10%がカンファレンス経由であることが判明したそうです。なお、イベント開催中にも計測を続けていたため、実際には12〜13%程度になるのではないかと吉田様は推測されています。

内訳としては、カンファレンス終了後1ヶ月以内にアポから受注に至った「直接受注」と、カンファレンス起点のリードがメルマガや別セミナー、ウェブサイト経由で後日アポから受注に至った「間接受注」の2種類に分類されます。

副次効果としてSEOへの貢献も大きく、共催企業によるプレスリリースやリンク生成によりドメイン評価が向上した結果、「インサイドセールス代行」というキーワードで検索順位が2位まで上昇したそうです。狙いたいキーワードに合わせてカンファレンスを継続開催する戦略の有効性が明らかになりました。

フォロー設計でやってよかったこと【ベスト3】

続いて、カンファレンス後のインサイドセールスによるフォロー施策についても、ランキング形式で紹介がありました。

第3位:動画を使った営業メールの送付

3位は、動画を活用した営業メールの送付です。カンファレンス後の営業メールは一斉送信されることが多く、AI時代には開封・閲覧されにくい傾向にあるといいます。

吉田様は「人間にできることは熱い気持ちを伝えることだ」と考え、動画メッセージを送る取り組みを進めているそうです。具体的には、メールにYouTubeの限定公開URLを添付する方法を採用しています。

テキストのみのメールと動画付きのメールを比較したところ、クリック率とアポイント獲得数のいずれも後者が上回ったそうです。この結果を受けて、ISメンバーに対しても、携帯やZoomで動画を撮影して送るよう指示されているといいます。

実際に送った動画

BtoBマーケティング施策紹介ch【マーケティングコミット】より

第2位:リマインド風営業メールの送付

2位は、お礼メール送付後の再送メールを徹底することでした。カンファレンス後に送ったお礼メールを引用したうえで、デザインにこだわるとアポ取得率が上がるといいます。件名に【※再送付】とつけると、さらに効果的だそうです。

吉田様は「接触することで白黒をつける」という考え方を重視されています。受信した企業がいるかいらないかをジャッジする接触数が増えるほど、マーケティング効果は高くなるという発想です。拒否反応も一定数は出るものの、それも「リストの白黒がついた」と前向きに捉えているとのこと。

カンファレンス経由のアポは「緩い」と言われがちですが、6ヶ月間で200件商談したうち約12%が次期に再接触につながったそうです。さらに、1社あたり提案総額が200〜300万円規模は、提案化への移行率は、初回商談に比べて約2倍高かったと語られました。

第1位:AIによる入力業務の半自動化

1位に選ばれたのは、AIによる入力業務の半自動化です。マーケティングコミットでは、アポ取得後のCRM入力・Slackでの報告・Notionへの記録をClaudeで半自動化しているといいます。

2026年4月までは業務委託のISメンバーがいましたが、5月から最小人数での運用に切り替えました。音声入力で「○○が取れたから××しておいて」と話しかけると、約4分でSlackへの報告、HubSpotでのカード作成、Notionの更新が完了する仕組みになっています。AIに作業を依頼している間に次のコールができるため、業務の効率が上がっているそうです。

従来なら丁寧に報告すると15分かかっていた作業が4分で完了し、SFAへ入力ミスも削減されたと吉田様は語りました。

実際のClaudeとHubSpotによるSFA入力作業実演動画

BtoBマーケティング施策紹介ch【マーケティングコミット】より

使用ツールについて

マーケティングコミット社内で使用しているツールについても紹介がありました。

CRMと商談管理にはHubSpotを使用し、報告・連携はSlack、議事録とデータ管理にはNotion AIを活用しています。ISエージェントにはNotebookLMを採用し、録音データを投入して自社専用エージェントを構築しました。自動化エンジンとしてはClaudeをMCP連携で利用し、HubSpotやNotionといったブラウザ系の作業を実行させているとのことです。

NotebookLMで構築した自社専用ISエージェントは、新メンバーのオンボーディングに活用しているそうです(自社商品や価格のクイズを出題、全問正解するまで続ける)。Notionグループは架電拒否理由の定量分析に活用しているといいます。

質疑応答

講演後は、小池からの質問に吉田様が回答する形で質疑応答が進められました。

Q1. カンファレンス後の動画メール送付について

【小池からの質問】

動画メールについて質問です。メールをクリックすると、直接YouTubeに飛びますか?またサムネイル画像はどのように表示されるのか、テキストメールと動画メールで文章は変えているのかもお聞きしたいです。

【吉田様の回答】

メールに添付したURLをクリックすると、そこからYouTubeにつながります。HubSpotの課金版であれば、メール内での動画再生も可能です。サムネイル画像はHubSpotがOGPを自動取得・表示してくれるため、受信者にもOGP付きの状態で届きます。

メッセージ部分はテキストと動画で若干変えていますが、営業用の文面は共通です。動画版の方をより人間味のあるメッセージにしており、「この人は頑張っている」という印象を相手に与えられるよう工夫しています。

Q2. 同一企業の登壇回数の適切なラインについて

【小池からの質問】

自社の登壇回数の割合についてお聞きします。たとえば枠が10社あって、そのうち3枠に登壇するのは許容範囲だと思います。極端な例ですが、10枠のうち8回も登壇すると「さすがにやりすぎでは?」となる気がするので、どのくらいが適切かお伺いしたいです。

【吉田様の回答】

話す内容にもよりますが、3回くらいがちょうどいいと思います。それ以上はモデレーターとして出るか、話すのではなく応援する立場で出るのがおすすめです。自社を刷り込んでいくことは意識しながらも、登壇内容自体はしっかり中身のあるものにすることが大切です。

Q3. オンラインカンファレンスでの基調講演の集客効果について

【小池からの質問】

リアルイベントで基調講演を目当てに参加して他のセッションを見ない人がいますが、オンラインカンファレンスでも同じ傾向はありますか?

【吉田様の回答】

オンラインでも半分半分くらいの印象です。対策として、基調講演以外のセッションにカンファレンスのコアを置く設計を意識しています。うまく設計すれば、基調講演より視聴率が高いセッションを作れる事例もあります。

どうしても基調講演後に視聴率が落ちやすいため、割り切ってセールスピッチを入れたり、休憩を挟んでコンテンツをつないだりする設計が有効です。基調講演自体には集客力があるので、その効果を活かしつつ全体を設計するといいですね。

交流会の様子

講演後の交流会では、共催型カンファレンスの実践ノウハウと、AIによるインサイドセールス業務の半自動化に関心が集中しました。名刺交換の際には、「カンファレンス継続開催で年間売上の10%を作る」という具体的な数値や、Claudeを使った音声入力からのCRM自動入力デモへの言及が特に多く、再現性のある仕組み化への関心の高さがうかがえました。

インサイドセールス研究会の交流会では、毎回「新しい体験を提供する」というテーマのもと、参加者に特典としてちょっとした品物やサービスをプレゼントしています。今回は門前仲町に本店を構える「トリュフベーカリー」のパン(白トリュフの塩パン・メロンパン・ドーナツ・クロワッサン)をご用意しました。参加者からは「トリュフの香りがフワッと鼻に抜ける」「想像以上に香りが強くて贅沢な気分になる」と好評でした。

最後に

今回のインサイドセールス研究会では、共催型カンファレンスの設計とフォロー、AI活用という、インサイドセールス業務の上流から下流までを一貫して学べる回となりました。

「カンファレンスを継続開催することで年間売上の10%を作る」という具体的な数値や、Claudeを活用した業務半自動化の実例は、明日から自社で検討できる示唆に富んだ内容だったのではないでしょうか。AIエージェント時代における「人間ができること」と「AIに任せること」の切り分けについて、参加者それぞれが自社の業務を見直すきっかけとなる時間になったかと思います。

本イベントの内容が、ご参加いただいた皆さまの今後のインサイドセールス活動に少しでもお役に立てば幸いです。

次回のインサイドセールス研究会は、株式会社XAION DATA AUTOBOOST事業部 事業責任者の松山真様をゲストに迎え、2026年6月17日(水)19:00〜21:00に渋谷の千葉道場コミュニティスペースで「架電に依存せずキーマンアプローチ!マルチチャネルで商談を生み出す実践事例」というテーマで開催いたします。

次回のインサイドセールス研究会で、多くの参加者とお会いできることを楽しみにしております。

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執筆者 OPTEMO編集部

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