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  • 顧客体験(CX)とは?重要視される理由と向上させるための考え方

公開日
2026.02.02
更新日
2026.02.02

顧客体験(CX)という言葉は、マーケティングや営業の現場で頻繁に使われるようになりました。しかし、「顧客体験を向上させることが重要だ」と理解していても、具体的にどの部分をどのように改善すべきなのか、明確に説明できるケースは多くありません。

特にBtoBビジネスでは、顧客が商品やサービスを知ってから契約に至るまでに、比較・検討・社内調整といった長いプロセスをたどります。その中で、問い合わせや商談の前段階における体験が、最終的な意思決定に大きな影響を与えることも少なくありません。

本記事では、顧客体験(CX)の基本的な考え方を整理したうえで、なぜ顧客体験が重要視されているのか、そして顧客体験を向上させるために押さえておきたい視点について解説します。

顧客体験とは?

顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)とは、顧客やユーザーが企業の商品・サービスを知り、興味を持ち、比較・検討を経て利用に至るまでの一連の過程で得る体験全体を指します。

購入や契約といった「結果」だけでなく、そこに至るまでのプロセスや、その後のやり取りも含めて捉える点が特徴です。

顧客体験は、単一の接点で完結するものではありません。Webサイト、広告、資料、問い合わせ対応、商談、アフターサポートなど、さまざまな顧客接点が積み重なり、その総体として形成されます。

そのため、顧客体験は「顧客接点の集合体」ともいえる概念です。

商品やサービスの内容によっては、利用後のサポートや継続的なフォローが重要になるケースもあります。そのような場合では、購入後や契約後の体験も含めて、顧客体験として評価される点が特徴です。顧客体験は、短期的な満足度だけでなく、企業に対する印象や信頼感を左右する要素でもあります。

顧客体験を構成する主な要素

顧客体験は、いくつかの要素が組み合わさることで成り立っています。主に次のような観点から整理することができます。

まず「情報体験」です。

顧客が求めている情報にたどり着きやすいか、内容が理解しやすいかといった点は、検討初期の体験に大きく影響します。情報が不足していたり、分かりにくかったりすると、それだけで不安や迷いが生じてしまいます。

次に「コミュニケーション体験」です。

疑問が生じたときに相談できる手段があるか、適切なタイミングでコミュニケーションが取れるかといった点は、顧客の納得感を高めるうえで欠かせません。一方通行の情報提供だけでは、十分な体験とはいえない場合もあります。

三つ目は「利便性・スムーズさ」です。

情報収集から次の行動に移るまでが分かりやすく設計されているか、無理なく検討を進められるかといった点は、顧客のストレスを左右します。操作や導線が複雑な場合、体験全体の評価が下がりやすくなります。

そして「感情・安心感」です。

この企業なら信頼できそうだ、安心して相談できそうだと感じられるかどうかは、最終的な意思決定に大きく影響します。理屈だけでなく、感情面の体験も顧客体験の重要な要素の一つです。

これらの要素がバランスよく設計されているかどうかによって、顧客体験の質は大きく変わります。

UX・CSとの違い

顧客体験(CX)は、UX(ユーザーエクスペリエンス)や顧客満足(CS:Customer Satisfaction)と混同されやすい概念ですが、それぞれが指す範囲は異なります。

UXは、Webサイトやアプリなどの「使いやすさ」や「操作のしやすさ」に焦点を当てた考え方です。画面構成が分かりやすいか、導線が直感的かといった点が評価の中心となり、主に利用中の体験を扱います。

一方、顧客満足(CS)は、商品やサービスを利用した結果として「期待に対してどれだけ満足できたか」を捉える指標・概念です。サポート対応や品質、提供価値に対する評価など、利用後の印象が大きく影響します。

これに対して顧客体験(CX)は、UXや顧客満足とも関連しつつ、より広い範囲を扱います。商品やサービスを知る前後の印象、比較・検討中の迷いや不安、問い合わせを検討している段階の体験まで含め、顧客との接点全体を通して評価する点が特徴です。

つまり、UXや顧客満足が特定の局面(利用中/利用後)に焦点を当てやすいのに対し、CXは「最初の接点から利用後まで」を一続きの体験として捉える点が大きな違いです。

BtoBにおける顧客体験の考え方

BtoBビジネスでは、意思決定プロセスそのものに特徴があります。

BtoCと比べて検討期間が長く、複数の関係者が判断に関わるため、情報収集や比較検討が段階的に進められるケースが一般的です。

こうした意思決定プロセスの中では、商品やサービスの機能・価格だけでなく、「検討しやすかったか」「判断材料が十分にそろっていたか」といった体験面も、評価の一部として蓄積されていきます。

そのためBtoBにおいては、意思決定の各段階でどのような顧客体験が提供されているかが、最終的な判断に影響しやすい構造になっています。

その中でも重要になるのが、問い合わせや商談に至る前の検討段階における体験です。この段階では、顧客はすでに一定の関心を持っている一方で、「本当に自社に合っているのか」「他社と比べてどうなのか」といった迷いや不安を抱えています。

このとき、必要な情報にたどり着きやすいか、疑問を解消できる余地があるかといった体験が整っていないと、問い合わせに進む前に検討が止まってしまう可能性があります。つまり、BtoBにおける顧客体験は、契約後の対応だけでなく、意思決定が進む過程そのものを支える設計が重要になります。

こうした背景から、BtoBの顧客体験では、検討中の顧客とどのように接点を持ち、判断を後押しできるかという視点が欠かせません。問い合わせ前の段階で顧客の疑問や不安に寄り添う手段の一つとして、Webサイト上で検討中の顧客とコミュニケーションを取れるOPTEMOのような仕組みが活用されています。

なぜ顧客体験が重要視されているのか

近年、マーケティングや営業の分野において顧客体験が注目されている背景には、顧客を取り巻く環境や意思決定のあり方が大きく変化していることがあります。商品やサービスそのものだけでなく、検討から判断に至るまでの体験全体が、企業選択の基準として見られるようになっています。

顧客行動の変化

近年、顧客の情報収集や意思決定のプロセスは大きく変化しています。インターネットやスマートフォンの普及により、顧客は営業担当に接触する前の段階から、自ら情報を集め、複数の選択肢を比較するようになりました。

Web検索や企業サイト、資料、口コミ、SNSなどを通じて、必要な情報をある程度把握したうえで検討を進めるケースも珍しくありません。近年では、検索結果上でAIが一次的な回答を提示する場面も増えており、必ずしもWebサイトがクリックされるとは限らない環境になっています。

そのため、企業と顧客が実際に接点を持てる機会は、以前よりも限られたものになりつつあります。数ある情報の中から「あえてクリックされる」「次の行動につながる」体験を提供できるかどうかが、これまで以上に重要になっています。

こうした環境では、商品やサービスの説明内容だけでなく、「どのような体験をしながら検討できるか」そのものが評価対象になりやすくなっています。

機能や価格だけでは選ばれにくくなっている

多くの業界で商品やサービスの機能が成熟し、価格帯も似通ってきている中、機能や価格だけで明確な差別化を図ることは難しくなっています。その結果、顧客は「どこが一番優れているか」ではなく、「どこが自分たちに合っていそうか」という視点で選択する傾向を強めています。

このとき判断材料となるのが、分かりやすさや納得感、相談のしやすさといった体験面です。限られた接点の中で、情報が整理されているか、不明点を解消できそうか、安心して検討を進められるかといった要素が、選ばれるかどうかを左右するケースも増えています。

顧客体験が購買・契約判断に影響を与える

顧客体験は、最終的な購買や契約の判断にも大きな影響を与えます。検討過程の中で感じた小さな不安や違和感が解消されないまま残ると、問い合わせや商談に進む前に検討が止まってしまうこともあります。

一方で、疑問点がスムーズに解消され、「この企業なら安心して相談できそうだ」という印象を持てた場合、次の行動に移りやすくなります。つまり、顧客体験は単なる満足度の問題ではなく、行動を後押しする要因として機能しているといえます。

このような理由から、顧客体験は購買や契約といった成果に直結する重要な要素として、改めて注目されているのです。

顧客体験が低下しやすいポイント

顧客体験はすべての接点で均等に低下するわけではなく、特定のタイミングやフェーズで集中的に評価を下げてしまうケースが多く見られます。中でも注意したいのが、顧客が自ら情報を集め、比較・検討を進めている段階です。

検討・比較段階で起こりやすいつまずき

顧客体験が低下しやすいのは、購入や契約の直前ではなく、検討・比較の段階であるケースが少なくありません。

この段階の顧客は、商品やサービスに一定の関心を持ちながらも、「本当に自社に合っているのか」「他社と比べてどうなのか」といった判断に迷っている状態です。

必要な情報はそろっているように見えても、情報量が多すぎたり、整理されていなかったりすると、かえって判断が難しくなります。その結果、疑問や不安を解消できないまま検討が止まり、静かに離脱してしまうこともあります。

問い合わせ前の体験が後回しにされがちな理由

多くの企業では、問い合わせ後や商談後の対応体制は比較的整っています。一方で、問い合わせをするかどうか迷っている段階の体験については、十分に設計されていないケースも少なくありません。

問い合わせ前の顧客は、まだ明確な要望を言語化できていないことも多く、行動としても可視化しづらい存在です。そのため、改善の優先度が下がりやすく、結果としてこの段階の体験が置き去りにされてしまう傾向があります。

Web導線設計でよくある失敗

顧客体験を改善しようとする中で、Web導線設計が逆効果になってしまうケースも見られます。よくある例として、次のような失敗が挙げられます。

  • CTAを増やすほど、かえってCVが下がるケース
  • 分かりやすく伝えようとした結果、顧客に行動を強く促しすぎてしまう
  • 「親切な案内」のつもりが、「押しつけ」に感じられてしまう違い

導線やCTAは多ければ良いわけではなく、顧客の検討状況に合っていない場合、体験の質を下げてしまうことがあります。

改善施策が部分的になりやすい課題

顧客体験は重要な考え方ではありますが、顧客体験を意識すればすべての課題が解決するわけではありません

顧客体験の改善だけに目を向けてしまうと、情報設計、Web制作、営業体制といった他の要素とのバランスを欠いてしまうこともあります。

そのため、顧客体験はあくまで全体設計の一部として捉え、制作や施策を進める際には「どこまでが顧客体験でカバーできる範囲なのか」を意識することが重要です。部分的な最適化にとどまらず、全体の流れの中で顧客体験をどう位置づけるかが求められます。

顧客体験を向上させる方法

顧客体験を向上させるには、新しい施策を次々と導入する前に、自社の現状を正しく把握し、どこに改善の余地があるのかを整理することが欠かせません。

顧客体験の改善は、大きく分けて「体験の整理」と「課題の明確化」という二つのステップから考えることができます。

顧客体験を整理する

最初に取り組みたいのが、顧客体験の全体像を整理することです。商品やサービスに関わる顧客接点を洗い出し、顧客がどのような流れで企業と接しているのかを時系列で整理していきます。

多くの場合、顧客は「興味・関心を持つ段階」からスタートします。広告やWeb検索、SNSなどをきっかけに商品やサービスを知り、そこから情報収集や比較を進めていきます。BtoBであれば、Webサイトの閲覧や資料確認、営業担当者の印象なども、この初期段階の体験に含まれます。

こうした一つひとつの接点を細かく見ていくと、第一印象の与え方や情報の伝え方など、さらに分解できる要素が見えてきます。まずは「どのような接点が存在しているのか」「顧客はどの順序で体験しているのか」を整理し、現状を可視化することが重要です。

課題を明確にする

顧客接点を整理できたら、次に行うのが顧客体験上の課題の特定です。

体験全体を俯瞰しながら、どの段階で顧客の満足度や納得感が下がっていそうかを確認していきます。

このとき重要なのは、単に「結果」だけを見るのではなく、どの体験が判断を妨げているのかを掘り下げることです。例えば、検討に時間がかかりすぎている、比較に必要な情報が分かりにくい、判断に迷う要素が多いといった点が、顧客体験全体の評価を下げている可能性があります。

実際の改善においても、課題は企業ごとに異なります。他社の成功事例をそのまま当てはめるのではなく、自社の顧客接点や体験の流れをもとに、どこにボトルネックがあるのかを明確にすることが欠かせません。

顧客体験の向上は、一度の施策で完結するものではありません。現状を整理し、課題を特定し、改善を重ねていく。このプロセスを継続することが、顧客体験を高めるための基本的な考え方といえるでしょう。

デジタル上で顧客体験を設計する際の注意点

デジタル上で顧客体験を設計する際は、単に機能や数値の改善に目を向けるだけでは不十分です。Webサイトやオンライン施策は可視化しやすい一方で、体験そのものが断片化しやすく、意図せず顧客に負担を与えてしまうケースもあります。

数値改善と体験改善は必ずしも一致しない

デジタル施策では、CVRや直帰率などの数値指標が重視されがちですが、数値が改善したからといって、必ずしも顧客体験が向上しているとは限りません。
例えば、フォーム入力数を増やすために導線を単純化した結果、顧客が十分に納得しないまま次の行動に進んでしまうこともあります。

重要なのは、数値の変化だけで判断するのではなく、「顧客がどのような気持ちでその行動に至ったのか」を併せて考えることです。

顧客接点は問い合わせ後だけではない

顧客との接点は、問い合わせや商談が発生した後に限られるものではありません。
Webサイトを閲覧している時間や、資料を読み比べている段階も、顧客体験を形成する重要なプロセスです。

この段階で情報が分かりにくかったり、疑問が解消されないままになっていたりすると、顧客は行動を起こす前に検討を中断してしまいます。問い合わせに至らなかった理由は可視化しづらいものの、体験設計の影響は確実に存在しています。

検討段階の迷いをどう支えるか

デジタル上の顧客体験を設計するうえでは、顧客が迷っている状態を前提に考えることが重要です。

顧客は必ずしも明確な課題や要望を言語化できているわけではなく、「少し確認したい」「判断材料が足りない」と感じていることも多くあります。

こうした迷いに対して、判断を急がせるのではなく、必要な情報や相談できる余地を用意しておくことで、顧客は安心して検討を進めやすくなります。デジタル上でも、顧客の検討プロセスに寄り添った体験設計ができているかどうかが、顧客体験の質を左右します。

まとめ

顧客体験(CX)は、購入や利用の瞬間だけで完結するものではありません。

商品やサービスを知り、比較・検討し、問い合わせに至るまでの一連のプロセスすべてが、顧客体験として評価されます。

特にBtoBにおいては、検討期間が長く、判断に至るまでに多くの情報収集や比較が行われるため、問い合わせ前の体験が最終的な意思決定を左右しやすい点が特徴です。

顧客がどこで迷い、どのような不安を感じているのかに目を向け、数値改善だけでなく体験全体を捉えた設計を行うことが、顧客体験向上の鍵となります。

こうした問い合わせ前の顧客体験を支える手段の一つとして、Webサイト上で検討中の顧客とコミュニケーションを取れるOPTEMOが活用されています。

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執筆者 OPTEMO編集部

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